前回は、自分で抑圧している性質は、 他者や物事におのずと投影してしまう というお話でした。 それでは今回は、この〈影〉が他者に 投影されているならば、どうしたらいいか ということをお話しします。 具体的に言うならば、 あなたの嫌いな人や苦手な人が、 あなたにもたらすギフトについてのお話です。 ゜☆.:*:'゜♪.:*:' そもそも、人はなぜ、許せない人や 嫌いな人ばかりが目につくのでしょうか。 それは、その人たちが、あなたの 封印している〈影〉に似ているからです。 これはあなたとその人の性質が 似ているという意味ではありません。 これは、あなたが 「絶対にそうならないでよそう」とタブーを その人が体現しているのか または 「絶対にああなりたい」という希求を その人が体現しているのか そのどちらかを意識化せずに 片隅に押しやって感じないように している、という意味なのです。 なぜ、それが〈影〉になるのかというと 「絶対にそうならないでよそう」とタブーに した、まさにそのときの感情を抑圧したのか または 「絶対にああなりたいなあ」と希求し、けれど そうでない自分を受け入れないでいるか どちらかの理由で封印しているからです。 しかし封印したとはいえ、もとは自分自身ですから 呼べば応える木霊のようにことあるごとに実体は なくとも影だけが揺らめくものなのです。 しかし、実は ゲドがそうであったように その苦手なところ、イヤなところを排除する ことで、自分自身という全体性は欠けてしまいますから 自分らしさのパワーも薄くなってしまいます。 〈影〉とは、苦手な他者、あなたを 傷つけるパートナー、理解してくれない 家族たちの中に見える、私たちの一部分。 〈影〉と向き合うことによって、 それを隠すために使っていたエネルギーを 解き放ち、より全体的な自分へと向かって いけるのです。 ちなみに私のケースをひとつご紹介します。 ちょっと恥ずかしいけど、よかったら 聴いてくださいね。 ・・・・・私は以前、 人の陰口を言う人が大嫌いでした。 「裏表があって、絶対に信用できない」 「調子いいことばかり言って・・・」 と、知人の女性を心の中で批判していました。 とはいえ、誰にも言いませんでした。 なんといっても自分が陰口を言う人が 嫌いなのですから、自分自身はそれを しないように気をつけていたからです。 しかし、〈影〉のワークをやってみると。 なんと、私こそが裏表がある人だと いうことが判明しました!! なぜならば、 確かに、私はその彼女のように口に出して 陰口は言いません。 しかし、心の中で何度も陰口をつぶやいていたのです! そう、それは私しか知らないこと。 でも、私は(私自身)知っていることでした。 口に出そうが出すまいが、裏表があることに 変わりはないのですね。。 ひょえー・・・ とはいえ、裏表があるから悪い、ということでは なくて、 事実は、私は「自分は裏表がある人間なんだ」と いうことを受け入れるのが難しかったということ。 私がその人に対して、過度に感じた不快感。 それこそが、実は裏表がある自分はダメ人間! と心の奥底では批判していたというサインだったのです。 だから私はそのときまで、この世界の中で 特に「陰口を叩く」人とは打ち解けることが できませんでした。 そして、そこに気づいたとき、 私の心に変化が起こりました。 「あれ? ・・・彼女は、実は正直者かも? 思ったことをそのまんま、口に 出す人なんだね!」 という観点の変化が訪れたのです。 なんと真逆な観点ですが、ホントにそう 見えてきたのです。 そして、そう感じた瞬間に、霧が晴れたように 心がすっきりしたのでした。 そして、次は、否定してきた自分の 〈影〉を受けとめました。 目をつむり、じっと胸に手をあてて 「私に裏表があってよかったこと」を感じてみました。 すると、 「裏表があってよかったこと」、それは 1、そのまま表現したら出会うであろう、 たくさんの反撃から逃れることができたし、 2、イヤな感情や理不尽な思いをそのままうのみに せず、(例え心の中でも)反発できる自分でよかった、 という思いが出てきました。 そこで気づいたのです。 そうか。 あれは、自分を守るために必要な体制だったんだと。 それまでの私は 悪口は絶対に言わないように 気をつけていたのでした。 そして人を悪く思うたびに、 悪く思う自分を責めていたのでした。 これだけだと、まるで良い人のようですが 実は 好き勝手に悪口を言う(ように見える) 人たちを、心の中で非難(悪く)していたのでした。。。 それ以降、不思議なことに 陰口や悪口を言う人が、私の回りからいなくなりました。 実際はその知人は近くに住んでいましたし、 きっと陰口を言う人は今でも周囲にいるのかも しれません。 でも、気にならなくなりました。 やった! 苦手なものが、この世界からひとつ消えました! この〈影〉のワーク、こんなふうに 思わぬ変化をもたらします。 コーチングセッションでも、必要な ときは行ないます。 ホント、いろんな効果があります。 例えば、 親を中途半端な人間だと腹がたてていたAさん。 〈影〉のワークをすることで、自分の中にある 中途半端さを認めました・・・ すると、自分も親も本気で生きていることが 分かって、もう責める気持ちがすっかり消えて しまったそうです。 多分、〈影〉はその中に、理解と和解、そして許しを 含んでいるのかもしれません。 ゜☆.:*:'゜♪.:*:' 〈影〉はいっけん、触りたくないような それについては考えたくないような イヤな気持ちにさせるものですが、 それは暗闇(悪)ではありません。 ただ、ただ、光(理解)が足りない場所なのです。 もちろん、〈影〉の対処法はひとつではなくて 1.ほうっておく 2.無視する 3.人のせいにする 4.気のせいにする 5.他のことに熱中して忘れる などありますが、本当に統合されるためには ただただ、認める(見て、心にとめる)ことが 必要だと思います。 ゲド戦記は、若く傲慢な魔法使いのゲドが 自分の影と和解し、困難を乗り超える物語。 そして、他者を助ける力を持つ大賢者に 成長するストーリーです。 ヒーローは必ず、どこかで、今の自分を 乗り越えるために、戦う場所があります。 それと同じように 私たちは理性や知識では乗り越えられない 葛藤を持つことがあります。 ときとして、自分はどう考えても 悪くないのに、ひどい目にあうと 感じることがあります。 そんなときこそ〈影〉の中にある 必要なギフトに出会い、受け取るときなのです。 受け取ったそのとき、ネガティブな状況は オセロのコマがひっくり返るように変容します。 私たちはみんな、自分の現実を創る魔法使い。 〈影〉からも学べる存在なのです。 文:ライフコーチあまみ悠 関連コラム「ゲド戦記」心理学〜影との出会い〜1」 このコラムは当社メールマガジン「人生を変える☆幸せ成功講座」から 抜粋、一部加筆・修正したものです。 ご購読はこちらです。 おススメの記事TOPに戻る ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ ■□■コーチやカウンセラー・セラピスト、ボディワーカーで幸せ成功したいかたは→ ・「ライフコーチスペシャリスト養成講座」のご案内はこちら ・癒しを仕事にする人のためのライフコーチングプログラムはこちら ■□■『夢実現』への一歩を踏み出すライフコーチングに興味のあるかたは→ ・ライフコーチングの受けかたはこちら ・【無料ワークシート】決意と可能性を引き出す25のセルフコーチングリストはこちら ■□■親子・人間関係で悩んでいるかた、インナーチャイルドに興味のあるかたは→ ■□■セルフエスティーム(自尊感情)を高めて、ありのままの自分を好きになりたいかたは→ ・【無料メールセミナー】インナーチャイルドヒーリングありのままの自分が好きになる、7つの贈り物はこちら ・【無料メールセミナー】許しのワークショップはこちら ・【無料メールマガジン】「あなたを幸せ成功に導く7つの秘訣」はこちら(只今、準備中) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ |