今日のテーマは、部下や子どもなど上下関係で 悩むかたに、なにかのヒントになるかもしれません。 ◆◆ 責任の法則 ◆◆ ●仕事がテーマのセッションの担当をした時のことです。 30代後半の女性H子さんは部下の男性の 態度に腹をたてています。 「自分は上司としてまったく尊重されていない」 けれど、どう接したらいいのか分からないので黙認。 そのことに深いストレスを感じています。 ●私はセッションの中で、H子さんに部下の男性と 向かい合うようにお願いしました(イメージの中で) するとH子さんは言うのです。 「目を見たくありません。できれば逃げたい」 ●次に今度は、部下の立場になることを お願いしました(これもイメージの中で) すると、部下になったH子さんは言いました。 「目の前の人を信用できません。 どうしていいのか分らず困っています」 ●次に、会社の立場になることをお願いしました。 (これもイメージの中で) すると会社になったH子さんは、しばらく黙ったあとに こうつぶやきました。 「会社は私にちゃんと言うべきことを 言ってほしいと思っています」 ●実はH子さんはこの部下だけではなく 男性に対して要求することが苦手でした。 自分は甘えベタだ。そう思って生きてきたのです。 子どものころは父親に甘えられず、今は夫に甘えられず、 男性に何かを要求して断られるのがとてもしんどい のだそうです。 私は、H子さんに言いました。 ●「これは会社の中で起こっている関係ではなく、 H子さんと部下の男性の個人的な関係になっています。 これでは会社の中で機能しないでしょう。」 H子さんは苦しそうにうつむいて答えました。 「頭では分かっているけどできません」 「正直いって、逃げたいのです」 私は、H子さんに言いました。 ●「『会社』と『責任』があなたの背中にいるように イメージしてください。そして目の前の部下の顔をもう一度見てください。」 H子さんは背中に会社を感じ、目の前をまっすぐに 見て、ふぅっとため息をついたあと言いました。 「今度は見れます。安心感があります」 実際に、H子さんの肩の力が抜けて、楽な立ち方になりました。 『会社』のことをどう感じますか? 「ここに属しているんだなあと感じます。信頼されて いる感じがします」 『責任』のことをどう感じますか? 「支えられている感じがします。安心します」 では、目の前の部下のことをどう感じますか? 「今度は目が見れます。私が指導してあげないとです。」 ●H子さんにはそのあと、ある宣言をしていただきました。 その力強さで職場に戻ったH子さん。部下の男性に 「態度を改めるよう、毅然として伝えることができた」 とうれしい知らせをいただきました。 「言ったら、ぜんぜん大丈夫なんですね。笑えるくらいです」 そういうH子さんの声には明るく、気負いのない強さがありまし た。 ●私は裁判官ではないので正邪の判決はできませんし 医者ではないので、治療はできません 私にできるのは、本人にとってどうなるのが 本当の幸せなのかを、クライアントさんに 気づいていただくことなのです。 このケースでは、私はH子さんの男性への苦手意識を 治したわけではありません。 けれど、H子さんにとって、今、何を知る必要が あるのかを分かっていただけたように思います。 H子さんにとって、会社での自分のありかた=権威を 取り戻すことが本人のためであり、周囲のためでもありました。 ●私はH子さんに言いました。 「この部下のように自分の立場で尊重すべきことを しなかったり、分からない人の場合、その責任を 担う人が、それを教えてあげなくてはいけません。 彼らは知らないのですから。それも上司の責任なのです」 それにしても「責任」というと、あまり良いイメージを 持たれていないことが多いように思えます。 しかし、実際は ***************************************************** 責任を引き受けた分、自由が増えます。 ***************************************************** ◆責任の法則とは 私たちは、責任を引き受けた分の自由を持つことが できるということ。 自由には可能性と力があります。 責任とは実は《パワーの源》なのです。 ちょっとイメージしてみてください。 会社のビジョンはだれが決めるのでしょう? だいたいは会社の最終的責任者の社長ではないでしょうか。 社員は運営方針の変更やビジネスのコンテンツを 左右できませんよね。 門限やおこづかいの金額、家庭の方針はだれが決めるのでしょう? そう、家の中の責任者は大人ですから、子どもは親の決定権を 奪う権利を持っていないんです。 ところが、その責任の範囲があいまいになったり 逆転するとき、大人の権利が失われると同時に 子どもは子どもらしくいるという権利を失います。 だから、これらの責任を適切に使うことは、本人のためだけでなく 全体のために機能することなのです。 より大きな責任を持つものが、その全体の動きを自由にできる。 これは会社でも、家庭でも同じ。 あなたは責任をどのように使っていますか? 今、読んでいただいたように、今回のセッションは ややセラピー的でした。 ●セラピーとコーチングって違うのに、両方やってるんですか? そんな質問をよく受けます。 普通のセラピーでは、悪くなった原因を探ります。 「この人は、どうして悪くなってしまったんだろう?」 「この人の、何を取り除くべきだろう?」 普通のコーチングでは、ゴール(達成目標)に向かって進みます。 「この人は、どうやったら前に進むだろう?」 「この人の答えをどう引き出したらいいだろう?」 そう考えながら、コーチングをしています。 前回のコラムに書きましたが 答えは意識を向けているところに集まります。 《網様体賦活系の法則》 http://archive.mag2.com/0000185693/index.html 網様体賦活系はすべての情報の中から重要なものだけを ピックアップして感じ取る選択システム。 ですから、悪くなった原因や取り除くべきことを見る セラピストやカウンセラ−には、 そこのところばかりが 目に付くようになります。 そして前に進むことや答えを引き出すことを望む コーチには、そこのところばかりが目につきますから もしも進む時期でないクライアントさんの場合。 お互いにストレスを持ってしまうことも。 ●私は 「この人の強さ(資質、本質)はなんだろう?」 「この人にとってどうなるのがホントに幸せなんだろう?」 と考えることで、そのときによって方法が変わります。 なぜならば私たちは、 ・前に進むときには信頼と勇気づけが、 ・休息のときには安心と承認が、 ・癒しのときは向き合うための暖かいサポートが必要。 そのうえでセラピーが効くとき、コーチングが効くときが あるのです。 だから、私のセッションは、強さを探し出します。 ホントの幸せを見つけ始めます。 弱さも受け入れられること。それが強さなのでは ないでしょうか。 文:ライフコーチあまみ悠 このコラムはメールマガジン『人生を変える☆幸せ成功講座』から抜粋しています。 ご購読はこちらです。 おススメの記事TOPに戻る ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ ■□■コーチやカウンセラー・セラピスト、ボディワーカーで幸せ成功したいかたは→ ・「ライフコーチスペシャリスト養成講座」のご案内はこちら ・癒しを仕事にする人のためのライフコーチングプログラムはこちら ■□■『夢実現』への一歩を踏み出すライフコーチングに興味のあるかたは→ ・ライフコーチングの受けかたはこちら ・【無料ワークシート】決意と可能性を引き出す25のセルフコーチングリストはこちら ■□■親子・人間関係で悩んでいるかた、インナーチャイルドに興味のあるかたは→ ■□■セルフエスティーム(自尊感情)を高めて、ありのままの自分を好きになりたいかたは→ ・【無料メールセミナー】インナーチャイルドヒーリングありのままの自分が好きになる、7つの贈り物はこちら ・【無料メールセミナー】許しのワークショップはこちら ・【無料メールマガジン】「あなたを幸せ成功に導く7つの秘訣」はこちら(只今、準備中) ★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆ |